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アスリートのビタミン摂取の考え方・パート9

目次
・はじめに
・身体作りとビタミン~パート4~
・おわりに
 
・はじめに
 ありがたくも多忙な日々が続き、本格的な冬が到来しました。久しぶりの更新となりますが、今回は引き続き身体作りとビタミンをテーマにして、ビタミンDの活躍について締めたいと思います。
 本格的な身体作りを前に冬の過ごし方をレクチャーしたいと思います。
 
・身体作りとビタミン~パート4~
 さて、ビタミンDについて、いくつか復習から始めましょう。
 ビタミンDの働きは、① コレステロールをはじめとする種々の物質の原料となる、② カルシウムの吸収を促進し、排泄を阻害する ③血中のカルシウム濃度の維持などの働きがあります。
どの働きも重要ですが、特に骨を強くするためには必須なのが、ビタミンDということです。また、血中のカルシウムは筋肉を動かす際に必要なカルシウムイオンの供給源になるということも忘れてはいけません。
 
このようなビタミンDの特徴ですが、体内で合成(作る)ことができるビタミンです。ビタミンDを作るためには、日光(= 紫外線)を浴びる必要があります。夏の紫外線が強い時期であれば、一般人であれば10分程度で1日に必要なビタミンDを十分につくることができると言われています。アスリートでビタミンDが必要としても夏場の屋外競技者は十分なビタミンDが獲得できそうです。なお、日焼けが気になる人は、足先のみでも良いので、紫外線を浴びると良いそうです。
 
しかし、屋内競技をはじめ、屋外競技でも冬はこの限りではないそうです。一般人でも紫外線が弱い地域にいると数時間は屋外にいないといけないようです。紫外線の弱い地域は、気温も寒い地域が多く、そう長くは屋外にはいることができないでしょう。
この場合は、食事をはじめとして、経口摂取するしかなさそうです。
 
ビタミンDが豊富な食品として、鮭をはじめ、鯖など青魚のほか、きのこ類、たらこなどにも多くのビタミンDが含まれています。冬のトレーニング時期に紫外線も浴びない、食事も十分でない場合は、サプリメント摂取も考えなければいけないかもしれません。その場合は、栄養の専門家に相談すると良いかもしれません。
 
・おわりに
 ビタミンDについては、ここまでとしたいと思います。冬のトレーニングシーズンを前に正しい知識を復習して効率の良い身体作りを進め、強い筋肉、骨の獲得を目指しましょう。
2019年12月17日 09:30

アスリートのビタミン摂取の考え方・パート8

目次
・はじめに
・身体づくりとビタミン~パート3~
・おわりに
 
・はじめに
 今回も前回に引き続き、ビタミンDを取り上げたいと思います。
 前回にも触れましたが、ビタミンDは現在、スポーツ現場だけでなく、様々な栄養関係者に注目をされており、一部の日本人の健康課題になりうる可能性も秘めています。
 自分の現状正しく知るきっかけとして、周囲の情報に流されすぎないようにしつつ学びを深めてもらえれば幸いです。
 
・身体づくりとビタミン~パート3~
 まず、前回の5つの課題について復習したいと思います。
 
① 日常的に日光に当たることが少ない(過度な紫外線カットを含む)。
② 屋内を中心とした競技活動を行っている。
③ 魚介類を摂取することが少ない。
④ きのこ類を摂取することが少ない。
⑤ 骨への刺激が強いまたは、強度が高い運動、トレーニングをしている。
 
 ①と②は体内で作るということ、③と④は体外から取り込むこと、⑤は消耗についての課題を示しています。
 
では、今回は、体内で作るということについて少し解説したいと思います。日光に当たることでビタミンDは作ることができるというのはもう周知の通りでしょう。では、どのくらい日光に当たればよいのでしょうか。これまでの研究では、実際のところかなり差があることが知られています。住んでいる場所、季節、日照時間、服装など様々な条件設定が必要になるため、一概に答えを出すことはできません。
 
とはいえ、具体的な数値がないと困るという方もいるかと思いますので、ある程度筆者の考えでお伝えしたいと思います。一般的な生活であれば、夏場は5分も屋外にいれば十分量を体内で作ることができます。
しかし、一部の競技者ではこれでも作りきることができないという報告もいくつか見られるため、あくまでも一般的な生活としておきます。
また、紫外線が合成に必要な刺激ですから、過度な紫外線カットではこの限りではありませんので、ご注意ください。
皮膚への刺激と骨への栄養素のバランスを考え、日光を浴びる時間、紫外線をカットする時間や方法を検討すると良いかもしれません。
また、紫外線を浴びる場所は、身体の一部でよいということなので、日焼けが気にならない場所で刺激を受けるのもありかもしれません。
 
 気をつけたいのは、屋内競技(体育館など)の選手です。特に骨への刺激が多い場合は、骨量をより高めるためにも多少は日光の刺激を浴びるべきかもしれません。最近日に当たっていないなと思う方は、日光にあたることも検討してはいかがでしょうか。
 また、紫外線の刺激が少なくかつ日照時間の短い冬は要注意です。夏とは異なり冬は数時間の日光を浴びなければ十分量を作ることができません。こういった場合は、日々の紫外線カットはほどほどにしつつ日光を浴び、食事で不足分を摂取する必要があるかもしれません。
 
・おわりに
 今回は身体でつくるという視点で書きましたが、次回は冬場を含めて、ビタミンDの不足が考えられる場合の考え方を示したいと思います。必ず、欠乏症状があるわけではありませんが、現在、日本人でも欠乏症状が増えているという報告もあります。まだ症状が出ていない人も他人事とは思わず、一度、生活、食事を見直して、身体に起こりうるリスクを最小限にしてはいかがでしょうか。
2019年10月24日 09:30

アスリートのビタミン摂取の考え方・パート7

目次
・はじめに
・身体づくりとビタミン~パート2~
・おわりに
 
・はじめに
 今回も前回と同様に身体づくりとビタミンをテーマにしたいと思います。前回は身体づくりの中でもたんぱく質代謝を取り上げていましたが、今回は骨代謝を中心にお話したいと思います。
 骨といえば、カルシウム、マグネシウム、リンといったミネラルがイメージしやすいですが、ビタミンDはこれらの吸収や排泄を助ける重要な働きをしています。
 今回はこのビタミンDを話題に取り上げたいと思います。
 
・身体づくりとビタミン~パート2~
 ビタミンDの働きは、血中のカルシウムの濃度調節をするなど、骨とは切っても切れない関係にあります。また、コレステロールの材料になるほか、種々のホルモンや免疫系にも関わりがあります。
 
 ビタミンDの特徴は、その他のビタミンとは異なり、紫外線(日光)を浴びて体内で作ることができることです。そのため、これまでも良くも悪くも多くの誤解があり、現在も様々な議論が行われています。一方で、これまで知られていなかった働きの解明、課題が明らかになり、現在、最も注目されているビタミンといっても過言ではありません。
 
 このようなビタミンDで起こっている現在の課題は以下の通りです。思い当たることがあれば、ビタミンD摂取を見直してみてはいかがでしょうか。
 
① 日常的に日光に当たることが少ない(過度な紫外線カットを含む)。
② 屋内を中心とした競技活動を行っている。
③ 魚介類を摂取することが少ない。
④ きのこ類を摂取することが少ない。
⑤ 骨への刺激が強いまたは、強度が高い運動、トレーニングをしている。
 
・おわりに
 今回はビタミンDの課題について話をすすめました。最後の課題で一つでも当てはまるものがあれば、ビタミンDの摂取や合成について見直しても良いかもしれません。次回は現在の研究成果を交えながら、もう少し実践的なビタミンDの考え方に踏み込んでみたいと思います。
2019年10月10日 09:30

アスリートのビタミン摂取の考え方・パート6

目次
・はじめに
・身体づくりとビタミン~パート1~
・おわりに
 
・はじめに
 ビタミンは脇役ですが、その働きがあるから主役になる栄養素がひきたっています。どれだけ主役の三大栄養素「たんぱく質」「脂質」「炭水化物」を摂取していても身体づくりがうまくいかない人、ビタミン摂取を見直してみてはいかがでしょうか。
 
・身体づくりとビタミン~パート1~
 身体づくりに関わるビタミンとして代表的なものは、「ビタミンB6」「ビタミンC」「ビタミンD」が挙げられます。今回は、ビタミンB6を取り上げたいと思います。
 
 ビタミンB6の主な働きはたんぱく質の代謝を助けます。細かな代謝を語りだすと、聞きなれない名前が並んでしまいますので、簡単な部分のみ紹介します。たんぱく質は、アミノ酸が連なった物質ですが、今回はこちらのアミノ酸に関係します。アミノ酸は少しの構造の違いで働きが千差万別変化します。この構造変化を助けるのがビタミンB6の働きの一つといえます。
 中には睡眠を助ける物質、パフォーマンスを助ける物質、エネルギー産生に関わる物質など様々となります・・・すなわちビタミンB6の助けがあるからこそ、選手の身体づくりは円滑になっているといっても過言ではありません。
 
 さて、ビタミンB6が関わるのはアミノ酸、たんぱく質の代謝です。気を付けなければならないのは、過度にたんぱく質摂取をする選手です。プロテインを飲んではいけないとは思いませんが、過度にプロテイン摂取をしている選手はビタミンB6もとれているか栄養評価をするべきかもしれません。選手はついついたんぱく質をとりたくなるもの、そういった場合には、併せてビタミンB6も意識してもらえるといいなと思います。
 
 そんなビタミンB6ですが、どのような食品に多く含まれるのでしょうか。
 
 豊富に含まれる代表的な食材は、マグロ、カツオ、アジ、サバなどの魚、サツマイモ、バナナ、大豆、種実類などの植物製品があります。
 
・おわりに
 身体づくりだから材料ばかり摂取していても本当に強い身体はできません。身体はよく建築物にたとえられますが、たんぱく質やカルシウムはレンガ、ビタミン類はレンガをくっつけるモルタル(粘着剤)、そしてレンガとモルタルを作って乾燥させ固める時間は、休養・睡眠となります。すべてがそろったときに立派な建築物(身体)が仕上がります。
 練習、栄養、休養が充実して、立派な身体作りができることを願っています。
2019年09月26日 09:30

アスリートのビタミン摂取の考え方・パート5

目次
・はじめに
・夏バテとビタミン?
・おわりに
 
・はじめに
 暑い日が続いていますが、皆様の体調はいかがでしょうか。
 過ごしやすい春や秋とは異なり、温度管理と体調管理が難しいシーズンです。暑い練習環境と冷やしすぎた室内環境を行き来していると、体温調節機能が混乱してしまい、体調を崩してしまうかもしれません。
 
 暑さを和らげる程度のエコな温度環境にして、暑いからとエアコンにあたりすぎることは注意が必要です。さらに暑い日が続いてくると徐々に増えてくるのが夏バテです。今回は夏バテとビタミンについて考えたいと思います。
 
・夏バテとビタミン?
 夏バテの原因は多様なため、一つの原因に定めることは非常に難しいです。
 大まかには、暑熱環境と寒冷環境(エアコンの利きすぎ)の行き来による体調不良、食欲低下に伴う栄養不良、夜間の暑熱環境等による睡眠の質の低下、水分摂取不足などなど、様々な原因が長期にわたり、体を徐々に疲れさせてしまうことと考えられます。
 
 このほか、暑熱環境での運動は発汗量が多く、多量の水溶性ビタミンを失う可能性が大きくなります。水溶性ビタミンは、そもそも体内に蓄積することができないため、損失量が多くなること = 必要量が増えてくる、といえます。特に食欲が落ちてくる時期には、慢性的な不足が続いてしまうかもしれません。
 
 このような状況が続くと、夏バテと感じるかもしれません。
 
水溶性ビタミンの代表格がビタミンB群です。ビタミンB群はエネルギー産生を助ける重要な栄養素であり、不足が続くとエネルギー産生が悪くなることが考えられます。アスリートは慢性的なビタミンB群不足は有酸素性運動、無酸素性運動のいずれもパフォーマンスを下げることが知られています(Vander Beek, 1984)。このようなパフォーマンス低下も夏バテを感じさせる要因の一つかもしれません。
 
・おわりに
 夏バテは慢性的な栄養不足の可能性も視野に入れ、食欲が落ちてきた時こそ、意識的にリカバリーを進めてもらいたいものです。食事が苦痛になっては困りますから、作り手は様々な工夫をして、選手が食べたいと思うもの、食べやすいと感じる形を意識できるとよいでしょう。
2019年08月29日 09:30

アスリートのビタミン摂取の考え方・パート4

目次
・はじめに
・ビタミンが主役になるとき
・おわりに
 
・はじめに
 ビタミンを話題にして4回目となりました。ビタミンの働きといえば、他の栄養素の働きを助ける「脇役」というイメージをお持ちではないでしょうか。しかし、「抗酸化作用」に関しては、ビタミンは「主役」として立ち回ります。普段は脇役として、三大栄養素を引き立てる役を演じていますが、今回はビタミンが主役になるお話をしたいと思います。
 
・ビタミンが主役になるとき
 ビタミンが主役になる瞬間・・・抗酸化作用。
 さて、抗酸化作用とはどのような働きなのでしょうか。「抗」とはあらがうことですから、「酸化にあらがう = 酸化から身体を守る」ということになります。
 ヒトにとって、酸素はなくてはならない存在である一方で、取り込んだ酸素のうちの一部は身体にとって悪者に変わってしまいます。アニメやドラマでもよくある「味方の裏切り」という物語です。身体にとっての悪者になった酸素を「活性酸素」といいます。
 
 「活性酸素」が体内にあると、細胞を傷つけたり、炎症の原因になったり、様々な悪事を働きます。この活性酸素と戦う働きを「抗酸化作用」といいます。抗酸化作用をもつものは、体内に備わった防御機能である「酵素」と体外から応援にくる「栄養素」があります。その栄養素が抗酸化ビタミンである「ビタミンA」「ビタミンC」「ビタミンE」です。ビタミンACE(エース)と覚えるとよいでしょう。
 
 これらビタミンは、相互作用があるので、お互いが酸化した場合も助け合いながら、体内で連続的に作用を発揮できるように働いています。すなわち、どのビタミンが欠けても「抗酸化作用」が十分に発揮できなくなります。
 
 では、それぞれどのような食品に豊富に含まれているのでしょうか。まずビタミンAですが、ビタミンAはうなぎやレバーに多量に含まれていますが、その他、カロテノイド類からも体内で作ることができます。代表的なものとしてカロテンという物資がありますが、これは、赤やオレンジの色をした食品に多く含まれています。にんじん、かぼちゃ、オレンジなどが代表的でしょうか。色の濃い野菜を食べるとビタミンAの摂取に繋がるでしょう。
 
 また、ビタミンCは前回も紹介しましたが、野菜類や芋類に豊富に含まれている他、酸味のある果物(特に柑橘類、いちご、キウイフルーツ)などに多く含まれています。
 ビタミンEも同様に前回紹介しており、ナッツ類や種実類など種に豊富に含まれているほか、アボカド、豆類などにも含まれています。
 
・おわりに
 最後にアスリートは一般人より多く動くから活性酸素がたくさん作られるといわれています。しかし、実際のところ活性酸素を除去する酵素は、一般人より体内に多く持つといわれています。では、栄養素は摂らなくてもいいのかといえばそうともいえません。
 ビタミンは主役だけでなく、脇役として様々な栄養素の働きを支えています。抗酸化作用だけが働きならばよいのですが、そういう訳にはいきません。主役に脇役に忙しいのが「ビタミン」ということになります。忙しいビタミンは体内に残ってくれません。ビタミンを定期的にかつ1日の中でもバランス良くとるためにも毎日、毎食の食事を偏ることなく食べることが大切といえるでしょう。
2019年07月25日 09:30

アスリートのビタミン摂取の考え方・パート3

目次
・はじめに
・ビタミンのイメージ?
・おわりに
 
・はじめに
 アスリートのビタミン摂取をテーマに据えて、3回目の投稿です。ビタミン摂取を真面目に語ってしまうと、選手だけでなく作り手とも距離感を感じざるを得ません・・・ただでさえ、真面目そうな栄養士がもっと真面目に見えてしまう瞬間です。「肉ばかり食べないで、野菜を食べなさい」なんて言ったり、言われたりした記憶はないですか?
 
本当にそれは正しいのでしょうか??
 
 今回は、「ビタミンといえば」を少し紐解いてみたいと思います!!
 
・ビタミンのイメージ?
 ビタミンといえば、野菜、果物を食べなければいけない、嫌いな食べ物に多く含まれている・・・と思いませんか?果たして本当にそうなのでしょうか。
 
 例えば、前回のコラムで紹介したビタミンCはどうでしょうか??
 ほうれん草、小松菜・・・柑橘類・・・やっぱり果物、野菜を食べなくてはいけなさそうです。とはいえ、じゃがいもは調理損失が比較的少なく、食べやすい食材ということで紹介をしています。味の当たり外れもありますが、子供から高齢者まで調理方法を工夫すれば、比較的嫌いな人は少ないのではないでしょうか。ちなみに我が家では、じゃがいも価格も安いし、多用しているように思います。
 
 では、ビタミンB群はどうでしたか?前回コラムを少しでも覚えていてもらえるとうれしいです。
 
 ちなみにビタミンB群は豚肉、魚類、豆類、乳製品などに多く含まれています。以外にもたんぱく源と一緒にとれたりします。たんぱく源を豊富に摂るアスリート、食べる量が多いアスリートはおかずもよく食べるので、案外不足もしにくいかもしれません。
 野菜 = ビタミンとはほど遠い存在かもしれません。
 
 脂溶性ビタミンであるビタミンEもナッツ類やごま、植物油に多く含まれていることが知られており、こちらも野菜だけが全てではないように思います。
 
 では、何故ビタミンを摂るために野菜を食べなさい!など怒られてきたのかと声を上げるヒトがでてきそうです。
 とてもいい反応です!
 
 それでも野菜を食べられるなら食べた方がはるかにいいのも事実です。何故ならここまで紹介した食材の多くは、たんぱく質、脂質も多く含まれており、エネルギーの過剰摂取に繋がってしまう可能性があるのです。
 ビタミンは必要、でも、エネルギーの過剰摂取を防ぎたい場合は、やはり、エネルギーあたりのビタミン含量が多い野菜は食べる必要があります。また、野菜の食物繊維は、食後の血糖値の上昇を抑え、過剰な体脂肪の蓄積などを押さえる可能性も示唆されています。
 
 どうやら、野菜を適度に食べながらビタミン摂取することは健康に良さそうです。健康を土台に競技活動がくるのは周知の事実です。
 健康を害して、一流アスリートにはなれませんから、この機会に食べ方を見直してもらえれば幸いです。
 
・おわりに
 最後に自分はいくらでも食べても問題ない、むしろ太りたいからたんぱく源からビタミンを摂ってしまえばいいと考えた人たちへメッセージです。いくらでも食べても本当に身体は大きくなりましたか?
 沢山食べても大きくなれないのは、食べた分が吸収されていないのではないでしょうか?もちろん、ヒトの生まれ持った消化・吸収能力はありますが、腸を良い状態に保つことも大切です。野菜に含まれる食物繊維は腸内細菌の大好物で、腸を良い状態に保つことに繋がります。
 
 ・・・何がいいたいか伝わりましたか?野菜や果物、豆類はやっぱり食べた方がよいのです。
2019年07月11日 09:30

アスリートのビタミン摂取の考え方・パート2

目次
・はじめに
・アスリートに必要なビタミンとは? パート2
・おわりに
 
・はじめに
 前回の更新からテーマをビタミンに変えて、再開をしました。今回も引き続き、ビタミンを取り上げたいと思います。
 さて、ビタミンですが、現在は国際的な基準をもとに13種類が日本人の食事摂取基準としても定められています。内訳としては、脂溶性ビタミン4種類、水溶性ビタミンが9種類となります。今回はどのようなビタミンが話題となるのでしょうか。
 
・アスリートに必要なビタミンとは? パート2
 前回は、アスリートと一般人で最も異なる「エネルギー消費量」の大きさについて紹介しました。すなわち、エネルギー消費が多いアスリートでは、エネルギー代謝に関わるビタミンの積極的な摂取が望まれるということです。さらには、これらのビタミンは水溶性であり、体内に貯めることが難しいため、こまめな摂取が望ましいということもお伝えしました。
 
 今回は、「身体の消耗」について話題にしたいと思います。水溶性つながりということで、汗とつなげていきたいと思います。「汗」といえば、ナトリウム(塩分、塩)というイメージがあるかもしれませんが、血管を介して皮膚から出てくるため、微量ではありますが、様々な物質が溶け込んでいます。例えば、水溶性ビタミンや鉄などが挙げられます。
 とはいえ、上述の通り、微量です・・・十分な食事がとれていれば、よほどのことがない限り不足はしないはずと思いますが、現実問題そういうわけにはいかないようです。
 
 夏の暑い時期、脱水や気温の関係もあり食欲が落ちてきます。また、水分補給として水を多く飲んでいるとおなかが一杯になって食べられないということも起こりやすくなります。いずれにしても発汗量の多い時期というのは、食事量が総じて落ちやすい時期とも考えられます。
 従って、この時期には水溶性ビタミンは積極的に摂る必要があると考えられます。水溶性ビタミンは、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、パントテン酸、ビオチン、ナイアシン、そして、ビタミンCが挙げられます。
 
 最後に挙げたビタミンCは、発汗時に一緒に損失しやすいといわれる鉄の一種である非ヘム鉄(植物性の鉄)の吸収をよくする働きもあるので、発汗量が多い時には積極的に摂取してもらいたいと思います。実は夏バテと思っているような症状も鉄不足による貧血といったこともあるかもしれません。鉄とともにビタミンCやたんぱく質をとることで、夏バテ様の症状を予防できるかもしれません。
 
 ビタミンCが豊富な食品は、芋類や野菜、果物です。特に柑橘類は水分も多く水分補給も兼ねることができおすすめです。また、野菜の中でもほうれん草や小松菜などの緑黄色野菜は、鉄も一緒にとることができます。そしてじゃがいもは調理損失が少ないという点では、ビタミンCを摂りやすい食材のひとつです。それぞれの特徴を考えながら、積極的に摂取してはいかがでしょうか。
 
・おわりに
 夏場の疲れの原因は様々ありますが、発汗による損失もその一つかもしれません。栄養学ひとつで全ての疲労を取り除くということは難しいかもしれませんが、その一つずつの条件を整えていくことがパフォーマンス発揮に繋がります。
 全てを完全にということは大変かもしれませんが、これを読んだ中で一つくらいやってみようと思う話題があれば幸いです。引き続き、ビタミンをきっかけに何かやってみたいと思う話題提供ができればと思います。
2019年06月27日 09:30

アスリートのビタミン摂取の考え方・パート1

目次
・はじめに
・アスリートに必要なビタミンとは? パート1
・おわりに
 
・はじめに
 前回の更新からしばらく空いてしまいましたが、また、定期更新を再開したいと思います。さて、今回から「アスリートとビタミン」ということでテーマを変えてブログ更新をしていきたいと思います。
 ビタミンについての基本的なはたらきなど、復習は「基礎栄養学」編をご覧ください。今回はアスリートという視点で様々なビタミンについて紹介していきます。
 
・アスリートに必要なビタミンとは? パート1
 これまでFeプロの栄養ブログをご覧になって頂いた方には、もう説明は不要かもしれませんが、アスリートに必要なビタミンとはいっても、特定の栄養素だけ摂れば良いというわけではありません。
 あくまでも明確にわかりやすく伝えたいので、働きや特定のビタミンを取り上げたいと思いますが、あくまでも原則は、全てのビタミンをバランス良く摂ってもらいたいと思います。ヒトの身体は大変複雑な要素で成り立っており、特定の何かが不足や過剰になると、それを補うために身体は働くのです。その原則は忘れずに以後の文章を読んで頂ければと思います。
 
 まず、アスリートと一般人のもっとも大きな違いとは何があるでしょうか。
 最も大きな相違点としては、「エネルギー消費が大きい」ということです。運動中は多くのエネルギーが必要となりますが、身体作りをしたアスリートは一般人よりも体格が大きくエネルギー消費はさらに大きくなります。すなわち、エネルギー代謝が一般人に比べてはるかに大きいことが考えられます。
 
 したがって、エネルギー代謝に関係するビタミンは一般人よりも多く摂取することが望まれます。
 
 エネルギー消費に関わるビタミンは、主に「ビタミンB群」になりますが、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、パントテン酸、ナイアシン、ビオチンが必要となります。
 
 個別に豊富な食品は異なりますが、豚肉、魚類、大豆類、乳製品、ナッツ類、ごま、海藻類、干し椎茸などは複数のビタミンB群が多く含まれている食品として、積極的な摂取が望まれます。
 
・おわりに
 エネルギー代謝経路は無酸素性、有酸素性で複雑な経路がありますが、ビタミンB群は補酵素としてどちらの代謝にも関わってきます。さらに水溶性のビタミンで体内に長くは保てないので、こまめな補給が望まれます。摂取する際には一度に多く摂るよりもこまめな摂取が良いでしょう。
今回は第一弾として、「エネルギー代謝」とビタミンを話題に挙げました。引き続き、様々な視点から必要なビタミンを考察していきたいと思います。
 
2019年06月13日 09:30