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アスリートのビタミン摂取の考え方・パート8

目次
・はじめに
・身体づくりとビタミン~パート3~
・おわりに
 
・はじめに
 今回も前回に引き続き、ビタミンDを取り上げたいと思います。
 前回にも触れましたが、ビタミンDは現在、スポーツ現場だけでなく、様々な栄養関係者に注目をされており、一部の日本人の健康課題になりうる可能性も秘めています。
 自分の現状正しく知るきっかけとして、周囲の情報に流されすぎないようにしつつ学びを深めてもらえれば幸いです。
 
・身体づくりとビタミン~パート3~
 まず、前回の5つの課題について復習したいと思います。
 
① 日常的に日光に当たることが少ない(過度な紫外線カットを含む)。
② 屋内を中心とした競技活動を行っている。
③ 魚介類を摂取することが少ない。
④ きのこ類を摂取することが少ない。
⑤ 骨への刺激が強いまたは、強度が高い運動、トレーニングをしている。
 
 ①と②は体内で作るということ、③と④は体外から取り込むこと、⑤は消耗についての課題を示しています。
 
では、今回は、体内で作るということについて少し解説したいと思います。日光に当たることでビタミンDは作ることができるというのはもう周知の通りでしょう。では、どのくらい日光に当たればよいのでしょうか。これまでの研究では、実際のところかなり差があることが知られています。住んでいる場所、季節、日照時間、服装など様々な条件設定が必要になるため、一概に答えを出すことはできません。
 
とはいえ、具体的な数値がないと困るという方もいるかと思いますので、ある程度筆者の考えでお伝えしたいと思います。一般的な生活であれば、夏場は5分も屋外にいれば十分量を体内で作ることができます。
しかし、一部の競技者ではこれでも作りきることができないという報告もいくつか見られるため、あくまでも一般的な生活としておきます。
また、紫外線が合成に必要な刺激ですから、過度な紫外線カットではこの限りではありませんので、ご注意ください。
皮膚への刺激と骨への栄養素のバランスを考え、日光を浴びる時間、紫外線をカットする時間や方法を検討すると良いかもしれません。
また、紫外線を浴びる場所は、身体の一部でよいということなので、日焼けが気にならない場所で刺激を受けるのもありかもしれません。
 
 気をつけたいのは、屋内競技(体育館など)の選手です。特に骨への刺激が多い場合は、骨量をより高めるためにも多少は日光の刺激を浴びるべきかもしれません。最近日に当たっていないなと思う方は、日光にあたることも検討してはいかがでしょうか。
 また、紫外線の刺激が少なくかつ日照時間の短い冬は要注意です。夏とは異なり冬は数時間の日光を浴びなければ十分量を作ることができません。こういった場合は、日々の紫外線カットはほどほどにしつつ日光を浴び、食事で不足分を摂取する必要があるかもしれません。
 
・おわりに
 今回は身体でつくるという視点で書きましたが、次回は冬場を含めて、ビタミンDの不足が考えられる場合の考え方を示したいと思います。必ず、欠乏症状があるわけではありませんが、現在、日本人でも欠乏症状が増えているという報告もあります。まだ症状が出ていない人も他人事とは思わず、一度、生活、食事を見直して、身体に起こりうるリスクを最小限にしてはいかがでしょうか。
2019年10月24日 09:30