アスリートのビタミン摂取の考え方・パート7
目次・はじめに
・身体づくりとビタミン~パート2~
・おわりに
・はじめに
今回も前回と同様に身体づくりとビタミンをテーマにしたいと思います。前回は身体づくりの中でもたんぱく質代謝を取り上げていましたが、今回は骨代謝を中心にお話したいと思います。
骨といえば、カルシウム、マグネシウム、リンといったミネラルがイメージしやすいですが、ビタミンDはこれらの吸収や排泄を助ける重要な働きをしています。
今回はこのビタミンDを話題に取り上げたいと思います。
・身体づくりとビタミン~パート2~
ビタミンDの働きは、血中のカルシウムの濃度調節をするなど、骨とは切っても切れない関係にあります。また、コレステロールの材料になるほか、種々のホルモンや免疫系にも関わりがあります。
ビタミンDの特徴は、その他のビタミンとは異なり、紫外線(日光)を浴びて体内で作ることができることです。そのため、これまでも良くも悪くも多くの誤解があり、現在も様々な議論が行われています。一方で、これまで知られていなかった働きの解明、課題が明らかになり、現在、最も注目されているビタミンといっても過言ではありません。
このようなビタミンDで起こっている現在の課題は以下の通りです。思い当たることがあれば、ビタミンD摂取を見直してみてはいかがでしょうか。
① 日常的に日光に当たることが少ない(過度な紫外線カットを含む)。
② 屋内を中心とした競技活動を行っている。
③ 魚介類を摂取することが少ない。
④ きのこ類を摂取することが少ない。
⑤ 骨への刺激が強いまたは、強度が高い運動、トレーニングをしている。
・おわりに
今回はビタミンDの課題について話をすすめました。最後の課題で一つでも当てはまるものがあれば、ビタミンDの摂取や合成について見直しても良いかもしれません。次回は現在の研究成果を交えながら、もう少し実践的なビタミンDの考え方に踏み込んでみたいと思います。
2019年10月10日 09:30