★スポーツ栄養の基本講座パート9★
はじめに前回、前々回と適切な食事量を知るためにという話題を取り上げましたが、体重管理ができていたら、中身はどんなものでも良いというわけにはいきません。適切なエネルギーバランスを維持しつつ、バランスの良い食事をとるということが選手の理想の食事への第一歩になります。
「強くなりたい」「長く動きたい」「速くなりたい」など様々な想いはあると思いますが、まずは正しい食事の基本を大切にしましょう。
ということで、今回は食事の基本型についてお話をします。
目次
・食事の基本型とは
・おわりに
◆食事の基本型とは
食事の基本型には「主食」「主菜」「副菜」「果物」「牛乳・乳製品」の5つのカテゴリがあります。
「主食」は、主に穀類であるご飯、パン、麺類からなる食品グループで、その名前の通り食事の主役です。主に選手に重要なエネルギー源となる糖質を豊富に含みます。また、摂取量が多いため、たんぱく質や微量栄養素の補給源にもなります。
「主菜」は、肉、魚、卵、大豆・大豆製品等からなる食品グループです。選手の身体づくりに必要なたんぱく質を豊富に含みます。食品の選び方により、ビタミンやミネラルの補給源にもなる一方、脂質の摂りすぎに繋がることもあります。
「副菜」は、野菜、芋類、海藻類等からなる食品グループです。選手の体調を整えるビタミンやミネラル、食物繊維を豊富に含みます。エネルギーが比較的少なくても微量栄養素がとれるため、栄養バランスを整えるために重要な役割を果たします。
「果物」は、その名前の通り果物ですが、生の果実が食べにくい場合などは100%ジュースなどを上手く取り入れても良いです。選手のエネルギー源となる糖質の他、ビタミンCや食物繊維の補給源になります。しかし、100%ジュースでも柑橘系以外はビタミンCがあまり多くありません。また、ジュースでは食物繊維がほとんど摂れないので、目的に合わせて使い分けしましょう。
「牛乳・乳製品」は、牛乳及び加工品であるチーズやヨーグルトになります。豆乳は乳製品ではないですが、栄養価は似ていますので代用品として用いても良いでしょう。選手の身体づくりに重要なたんぱく質、カルシウムを豊富に含みます。
◆おわりに
今回は食事の基本型についてお話をしました。
食事の基本型に揃えることで、色々な食品を食べることに繋がります。食品それぞれ含まれるエネルギーや栄養素は様々で、多くの種類の食品を食べることで、それぞれの欠点を補い合うことができ、食事全体の栄養バランスが整います。
しかし、単に基本型にすればいいわけでもありません。それぞれのカテゴリをどのような割合で選択すればいいのか。次回は、基本型のカテゴリの食事バランスについて話をしたいと思います。
それでは次回もお楽しみに!!
2017年11月28日 09:30