★スポーツ栄養の基本講座パート2★
はじめに
スポーツ栄養コラムの第2回の記事です。
スポーツの秋になり、各地では運動会、そして部活動では卒業生が引退して世代交代が進んでいる時期でしょうか。
筆者がスポーツの秋を感じるのは10月10日(体育の日)ですが、今は10日とは限りませんね・・・と言っていると年代がバレてしまいそうです(笑)
目次
・意外と知られていないスポーツ栄養の歴史
・おわりに
◆意外と知られていないスポーツ栄養の歴史
今回はスポーツ栄養の歴史と皆さんに豆知識を提供致します。さて日本で「スポーツ栄養」という言葉が現れたのは1990年(平成2)からだそうですが、皆さんはご存知だったでしょうか?
当時は競技力向上のために「栄養素」をどのように摂るかという考え方で食品やサプリメント市場の拡大が進みました。その後、様々な議論が繰り返され、日常の食事を差し置いてサプリメントや補助食品だけを利用することが問題視され、現在では日々の食生活(単に食事だけでなく、運動面、休養面を含む)全般を改善することが重要であるといわれています。
しかし、未だにこの初期のスポーツ栄養のイメージから脱却できていないスポーツ現場は多く見られます。まずは指導者や専門家、保護者が正しい知識を得て、子供達の食育に当たらなければいけないかもしれませんね。
さて、話はガラリと変わりますが、2020年の東京五輪ではなく、1964年の東京五輪でも食の「おもてなし」にこだわりがあったのはご存知でしょうか?
当時の選手村では世界90カ国、約7000名の方々に世界中の料理、のべ60万食を振舞うことが決まっていました(参照:日本経済新聞, 2013年10月7日付)。のちに帝国ホテルの総料理長となる村上氏が料理を作るために試行錯誤したそうです。その想いの中には、単に世界に日本の価値を示すだけではなく、日本を訪れた各国の選手が普段食べているものを食べて、競技に集中してもらえるようにという気持ちがあったそうです。
毎日食べるものだからこそストレスにしたくない・・・日本のスポーツ栄養はこの時からすでに始まっていたのかもしれません。
◆おわりに
スポーツ栄養はまだまだ発展途上の学問です。そして2000年代に入り、多くの情報が世に出るようになり、インターネット等を通じて誰でも簡単に知る機会が増えました。しかし、正しい情報は何か、相反することいわれると結局何が正しいのかって混乱してしまいますね。
最後に10月10日(旧 体育の日)は、1964年東京五輪の開会式の日だったんですね・・・こちらも皆さまご存知でしたか?それでは、今後もこのような形で少しずつ正しい情報を整理・解説して参りますので、お楽しみ頂ければと思います。